東京新聞が第2の人生での夢を応援する講座「あなたの夢を応援します!」シリーズ。
俳優座×東京新聞 コラボ講座 第4シーズンの「いきなり俳優!藤沢周平 笑いと涙のお江戸深川譚」。
3月9日から開始した全8回の演劇講座は、4月27日のミニ発表会@俳優座5階スタジオをもって無事終了いたしました。
この2ヶ月間、お稽古や発表を通じていろいろな感動を与えてくださった受講者の皆様方、講師の島英臣先生に深く感謝申し上げます。
本ページは「いきなり俳優!シリーズの演劇講座で使用する小道具を作りました。」 という体験をまとめたものです。
何かの参考になれば幸いです。
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今回のお芝居の舞台は江戸時代。深川の長屋に住む町人達がおりなすハチャメチャ物語です。
場面は長屋の一部屋&井戸端&一膳飯屋。それぞれの場面で布や桶、盥(たらい)、食器などの小道具をお芝居で使用しました。
あるもので揃えましょう!という講師のありがたいお言葉に甘え、事務局にあるものや家庭で使用していないもの、安価なもので大体は用意できたのですが、問題は井戸端会議で使用する小道具たち。
当初は、井戸から水をくみ上げるための道具として「アルミポールにプラスチックのバケツを繋げたもの」や、洗濯たらいとして「よくあるプラスチックの洗面器」を用意していたのですが、実際に持ってみると、色も質感も現代のものなので、なんとも江戸の長屋の雰囲気がでません。かといって本物のたらいや桶を必要な数量購入するのも予算的に厳しく、色合いが似ている段ボールで製作してみることにしました。
試作をしながら完成したのがこちら。たらい(大)とたらい(小)です。
どうでしょうか。雰囲気出てますでしょうか。
舞台では使用しませんでしたが、手持ち付きの桶も作りました。
舞台のセットとあわせて置いてみると、実によくマッチしています。
もちろん本物にはかないませんが、講師も喜んで採用してくださり、受講者の皆様からも「よくできている!」と暖かい言葉をいただきました。
今回初めて舞台で使用する小道具作りを担当させていただき、改めて舞台演出におけるセットや大道具・小道具の重要さを感じることができました。
さて、ここから先は、段ボールで作る桶・たらいの作り方を簡単ではございますが、説明いたします。
どこに需要があるのか全く分かりませんが、もしかしたらお遊戯会・部活や学園祭などで小道具作りに困ってらっしゃる方、ハロウィンの仮装やお化け屋敷の雰囲気作りに桶やたらいが必要な方、 そんな方々の何かの参考になれば幸いです。
用意するもの
段ボール(箱タイプ1つ・板タイプ1つ)
はさみ・カッター・定規・コンパス(あれば)
接着剤
茶色のマスキングテープ
江戸の水道(上水井戸)
【出来上がりのサイズ】
①段ボールサイズ(組み立て時):幅25×奥行18×高さ16cm位
→幅27cm位、深さ12cm位で一辺が約8cmの十角形のたらい
②段ボールサイズ:幅34×奥行25×高さ12cm位
→幅38cm位、深さ13cm位で一辺が約8cmの十四角形のたらい
③段ボールサイズ:幅16×奥行11×高さ27cm位
→幅18cm位、高さ32cm位(深さ17cm位)で一辺が約5.5cmの十角形の手持ち桶
1⃣
箱タイプの段ボールを用意します。よくある箱です。
組み立て時、①②はこんな横型の形状。③タイプは縦型の形状です。
2⃣
①の段ボールサイズを例に説明します。
段ボールを開きます。
通常は表面の部分が内側に、裏面の部分が外側になります。
3⃣
①の段ボールは内寸が24cmと17cmだったので、それぞれ8cm×3、8.5cm×2の10つに分けます。
お手持ちの段ボールによって、1辺が大体同じ長さになるように分ければ大丈夫です。
(②は内寸が33mと24cmだったので、それぞれ8.25cm×4、8cm×3の14つに分けました)
(③は内寸が15.6cmと10cmだったので、それぞれ5.2cm×3、5cm×2の10つに分けました)
ハサミの部分はカット、点線の部分は谷折りに折り目をつけます。
また、つなぎ目の部分と底の部分は段ボールの皮一枚を残して剥ぎ取ります。
剥ぎ取らなくてもよいのですが、重なる部分を薄くすることできれいな仕上がりになります。
4⃣
つぎに、一枚タイプの段ボールを正十角形の形に切ります。1辺の長さが先ほどと同じ長さになるようにしてください。
底板になります。
②は正十四角形、③は正十角形です。
5⃣
(写真を撮るのを忘れたので、ここからは②の十四角形タイプの画でお送ります)
のりしろの部分を繋げて輪にし、
底の部分を折り返して円柱にします。
6⃣
ひっくり返し、4⃣で作った底板をはめ込みます。いびつだった形が多少ましになるはずです。
側面を折り返して接着剤でくっつけます。
7⃣
側面のお好みの部分にテープをぐるりと貼り、完成です!
基本的には以上の流れですが、アレンジ次第で様々な大きさや形のたらい・桶を作ることができます。
皆様もよかったらぜひチャレンジしてみてくださいね。