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千葉県印西市の別所谷津(べっしょやつ)公園の池に今年も冬の使者オシドリが飛来した。「おしどり夫婦」の言葉通り、つがいが仲むつまじく寄り添ったり、水面を飛び回ったりする姿が見られる。
カモ科のオシドリは全長45センチほど。同公園には現在40羽ほどが集まっている。雄はオレンジや緑、紫色の派手な羽を持ち愛鳥家の人気が高いが、警戒心が強く水辺の木陰を好むため早朝以外は姿を見せないことが多い。
公園周辺は元々湿地帯で、千葉ニュータウンの開発過程で人工池となった。都市再生機構(UR)が公園整備のために埋め立てを計画したが、自然保護に取り組むNPO法人「亀成(かめなり)川を愛する会」が2010年に生態系の保護を求める要望書を県などに提出。池の保全が決まった。
「辺りにはオシドリだけでなくカワセミやオオハクチョウも見られ、貴重な生態系が残る」と、同会の小山尚子理事長(66)。「宅地開発は進んでいるがこれからも里山的景観を守っていければ」と話している。
(写真と文・隈崎稔樹)
紙面より一部抜粋(2021年12月11日発行 東京新聞夕刊)
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