商品概要
ハンカイソウ群生地で一休みするホオアカ =高知と愛媛県境で
高知と愛媛両県にまたがる四国カルストで7月下旬、高原を黄色に彩るハンカイソウ群生地で一休みするホオアカ。標高は約1400メートル。気温20度。石灰岩の岩の上と花を行き来しながら、さえずっていた。ハンカイソウは高原に本格的な夏の訪れを告げる花だ。花言葉は「清々(すがすが)しい」。四国の花と鳥の姿に心から魅了された。
ハンカイソウはキク科の多年草。高さ60〜100センチ。四国カルストでは7月中旬から下旬に花が咲き誇る。分布は本州の静岡県以西と四国、九州の山地や草原など。人気があり、ハイカーや行楽客が次々に訪れては、盛んにシャッターを押していた。大宮や横浜、岡山など県外ナンバーの車も目立つ。名の由来は、高く堂々と直立する姿が中国・漢の時代の武将ハンカイのように豪快だからという。
ホオアカは留鳥または漂鳥として、平地から山地の草原や農耕地などに分布するホオジロ科。ホオジロに似るが、頬が赤褐色。繁殖期の夏は高原で見られることが多く、夏山でのバードウオッチングの楽しみの一つだ。草原の灌木や花の先端に止まることが多い。漢字は「頬赤」と書く。全長16センチ。
私の自然写真の撮影地が長年、関東甲信越地方中心のため、ハンカイソウは初めての出会いだった。今回、四国カルストに咲き誇る黄色の彩りに感動した。観察しているとハンカイソウの花にホオアカが止まる姿が時々見られ、数時間粘って、黄色い彩りと見返り美人を撮った。避暑を兼ねて、何度も訪れたい撮影地と思う。(堀内洋助)
【撮影データ】ニコン500 AF-Sニッコール500ミリf4+TC-14E 1000分の1秒 絞りF5.6
堀内カメラマンのWEB連載は今回で終了となります。
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