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四国カルストに浮かぶ一列の雲=愛媛・高知県境で
愛媛県と高知県の県境にある四国カルストの五段高原で梅雨の晴れ間、綿雲が一列に並ぶユニークな光景に出会った。標高は約1400メートル。緑の草原に点在する白い石灰岩と競演するように白い綿雲が次々に沸き立ち、等間隔で並んでくれた。後方の四国山地の稜線も雲の存在を引き立てる。ゆったりとした時間と絶景に胸が高鳴った。
四国カルストは雨による浸食などで石灰岩が地表に現れた地形だ。面積は幅約3キロ、東西約25キロもある。名称が西から、大野ヶ原、姫鶴平(めづるだいら)、五段高原、天狗高原と続く。秋吉台(山口県)と平尾台(福岡県)とともに日本三大カルストの一つ。
夏の高原へは毎年、避暑を兼ねて、何度も訪れた。特に6月は野鳥の子育ても最盛期。求愛のさえずりが響き渡り、巣立ちしたひなと親のほほ笑ましい姿なども見られる。花も美しい。かつて新聞カメラマンとして東京で働いていた時、関東甲信越の高原にはよく通った。思い出のベスト5は戦場ヶ原(栃木県)と尾瀬ヶ原(群馬県)、車山高原(長野県)、高ボッチ高原(長野県)、朝霧高原(静岡県)。夏になると思い出す絶景の避暑地だ。
四国・松山に移住して5年が過ぎた。この夏は四国カルストで満天の星の絶景に挑戦したいと思う。カーナビが示す距離は、自宅から77キロ。約2時間の道のりだ。(堀内洋助)
【撮影データ】ニコンD850 AF-Sニッコール24〜70ミリf2.8 250分の1秒 絞りF8 ISO400 PLフィルター使用
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