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「♪夏が来れば思い出す」。童謡「夏の思い出」で知られる群馬、福島、新潟、栃木の四県にまたがる尾瀬が入山シーズンを迎えた。涼風に揺れるかれんな花々が訪れたハイカーらを楽しませている。
尾瀬は周囲の火山群が噴火してできた湿地帯で、約三万七千ヘクタールが国立公園に指定されている。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、環境省などがシーズン当初に入山自粛を呼びかけたが、今年は五月二九日に山開きした。各山小屋が消毒液を設置し、宿泊人数を制限するなどの感染症対策をして営業を開始した。
木道脇の湿地を彩るミズバショウや黄色のリュウキンカは六月上旬に見頃を終えるが、「七月にはニッコウキスゲ、秋には草紅葉が美しい」と尾瀬戸倉観光協会(群馬県片品村)。
「今は積極的に来てとは言えないが、感染拡大が落ち着いたら大自然を楽しんでほしい」と呼びかけている。(写真と文・隈崎稔樹)
紙面より一部抜粋(2021年6月4日発行 東京新聞夕刊)
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