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春の瀬戸内を彩る鮮やかな光跡=香川県三豊市で
香川県三豊市の紫雲出山(しうでやま)から春の瀬戸内海の夜景を撮影した。時刻は日没から約1時間後。約5分間露光すると船や車、灯台、電灯、工場などの光跡が鮮やかに描かれた。特に眼下の海峡をゆっくりと2隻で並走する漁船の光跡が印象的。対岸にある水島臨海工業地帯(岡山県倉敷市)の工場の灯りは明るくて、夜の闇を消すほどだ。春の夜、島の連なりと光跡の風景に心から魅了された。
紫雲出山は標高352メートルで、山頂など数カ所ある展望台からの眺望は素晴らしい。海に突き出た半島にある山のため、海からの日の出と日の入りを見ることができる。特に日の出は5月下旬から7月下旬まで、瀬戸大橋から昇るので壮観だ。写真の右奥が瀬戸大橋。距離は20数キロ先。同橋は、世界一長い鉄道道路併用橋として有名で、延長は13・1キロ。
四国地方が5月15日、梅雨入りした。平年より21日、昨年より26日早く、統計が残る1951年以降で最も早いという。梅雨明けは平年が7月17日ごろで昨年は29日だった。今年の梅雨の期間は、紫雲出山から望む瀬戸大橋からの日の出の時期に重なる。曇りや雨の日が多くなるため、日の出を見る機会が減るのが残念だ。
紫雲出山の展望台から春の海を眺めながら夜を過ごす時間は心地いい。この山は桜の向こうに海が広がる絶景が有名だが、夜景の光跡も素晴らしい。梅雨の6月下旬から咲き誇るアジサイも圧巻。何度も訪れたい場所だ。(堀内洋助)
【撮影データ】 ニコンD850 AF-Sニッコール24〜70ミリf2.8 露光5分 絞りF11 ISO100
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