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千葉駅が現在の地に完成したのは、高度成長期の1963(昭和38)年。駅の正面に立つビルは自動車メーカーの大きな看板を掲げ、中央公園まで真っすぐに延びる大通りは行き交う人びとでにぎわった。「高度成長期の真っただ中で、東京五輪を翌年に控えていた。まさにイケイケのころでした」。戦前戦後の行政史に詳しい千葉県文書館の飯島渉さん(50)が解説してくれた。
終戦直前の千葉空襲では、中心市街地の約7割が焼けた。戦後復興期、焼け野原は区画整理され、駅ビルをはじめ大型ビルが次々と建てられ、大通りには百貨店が並んだ。駅東口周辺のビルの多くが建設から50年以上の年月を経て、今月に建て替え工事が始まる。
一足早く2011年に建て替え工事が始まったJR千葉駅ビルは今月20日に一部がリニューアルオープン。20年東京五輪・パラリンピックの2年前に全面開業する予定だ。「千葉市にとって、戦後2度目の大きな転換期が来た」と飯島さん。街がダイナミックに変わっていくさまを目の当たりにしている。(柚木まり)
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