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独立共和国共同体
ロシア、ベラルーシ(白ロシア)、ウクライナのスラブ系共和国首脳が昨年12月8日、創設した。会合の地名からブレスト協定と呼ばれる。1923年のソ連創設国の立場から、国家としての連邦の消滅と国家主権が各共和国に移ることを宣言している。欧州共同体(EC)に似た緩やかな協力形態を目指しており、公的な調整機関をベラルーシの首都ミンスクに置く予定だ。完全独立を果たしたバルト三国を除く他の9共和国の参加も認めるとしたが、ほとんどの国が参加の意思を表明したため、従来のソ連邦とあまり変わらなくなる。そうなると、軍事・外交・通信・運輸などの部門で一元的な管理が必要として、再び中央政府機能が復活される可能性が出ている。しかし、共同体設立のきっかけをつくったウクライナでは独自の軍創設、通貨発行など、さらに独立色を強める動きが目立ち、共同体の前途は多難だ。