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瀬戸内に沈む幻想的な夕日=香川県坂出市で
香川県坂出市大屋富町の海岸で、瀬戸内に沈む夕日を狙った。水平線は灰色の雲に覆われていたが、幸いにも太陽が顔を出し、白から朱色に変幻してくれた。蜃気楼現象の「だるま夕日」になり、その約1分後、船が太陽を通過した。幻想的な一瞬の光景に胸が高鳴った。
太陽は冬至(12月21日ごろ)には、西から約30度の南に沈む。夏至(6月21日ごろ)は西から約30度北に沈む。1年間で約60度も動くのだ。そのため、島が多い瀬戸内海では、夕日が島に重なり、水平線の海面に沈む光景を見る機会が少ない。地元の観察者によると、この海岸で見られる機会は、2月と10月の各5日間だけという。
冬の四国西側の海岸では、海に沈む「だるま夕日」が人気を集める。太陽が海面に沈む直前、もう一つの太陽が海面に映り、だるまのように見える現象だ。高知県宿毛市の宿毛湾は11月中旬から2月下旬。愛媛県北条市と松山市、伊予市なども、11月から2月にかけて。これらの地域では、冬の海が温かく、空気が冷たいために発生する。
海に沈む夕日を撮る時、手前に船や岩礁、灯台などの被写体があると、写真が魅力的になる。野鳥や人物を入れた一枚も面白い。この冬も、だるま夕日を引き立たせる被写体を探して海岸を歩きたいと思う。(堀内洋助)
【撮影データ】ニコンD850 AF-Sニッコール600ミリf4+TC-14E 1000分の1秒 絞りF8 ISO800
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