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行く秋に心を癒す仁淀ブルー=高知県いの町のにこ淵で
高知県いの町にあるにこ淵を11月中旬、撮影した。美しい水の色は「仁淀ブルー」として全国に知られる。昼過ぎに、太陽の光が淵に差し込むと、水の色は一段と鮮やかな青に。滝のしぶきが小さな虹を描き、風で落下した黄葉が水面を黄色く染めた。岩場に群生する白い花びらのダイモンジソウも美しい。自然が織り成す印象的な秋の気配に胸が高鳴った。
にこ淵は、「奇跡の清流」と称される仁淀川の支流である枝川川にある淵。仁淀川は国土交通省が毎年夏に公表する「水質が最も良好な河川」に何度も選定される。仁淀ブルーが見られる時期は8月中旬から1月にかけて。春から夏は川底に藻が発生するのでエメラルドグリーンになるが、秋から冬は藻が繁殖しないので、透明感のあるブルーに見える。時間は淵に太陽光が届く正午前後がおすすめだ。今回は晩秋で南中の高さが低いため、13時ごろが良かった。
平日にも関わらず、大勢の観光客が来訪していた。人気のすごさに、驚いた。駐車場は、名古屋、大阪、岡山など他府県ナンバーが多い。GoToトラベルの利用者なのだろう。四国山地での取材は一人が多く、いつもマスクは外しているが、コロナ禍のため、今回はしっかりとマスクを付けた。滝つぼへは道路わきから急斜面の階段を約50メートル下る。
美しい水の色「仁淀ブルー」はにこ淵のほか、同県仁淀川町の安居渓谷と中津渓谷でも見られる。この3カ所の人気スポットを巡る観光客が多いという。四国の水と滝、川、森、岩などの大自然の営みに接していると心癒される。(堀内洋助)
【撮影データ】 ニコンD850 AF-Sニッコール24〜70ミリf2.8 4分の1秒 絞りF11 ISO100
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