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荒川の流れがつくり出した峡谷が広がる埼玉県長瀞町。日本列島の成り立ちを地質学の面から解明できる貴重な場所で、明治期に入って多くの研究者が調査のため訪問。1924年には「長瀞」の名で国の名勝・天然記念物に指定された。県立自然の博物館は、秩父地域も含めた一帯の地層や生息する動植物などを展示する。
荒川ライン下りなどで知られ、年間300万人以上が訪れる県内有数の観光地でもある。レトロな雰囲気が漂う長瀞駅前を抜ければ、隆起した岩盤が畳のように広がる「岩畳」。周囲の山々が織りなす豊かな自然と美しい景観を目当てに、週末を中心に大勢の観光客でにぎわう。小滝の瀬はライン下りの絶好の撮影ポイント。博物館からほど近い月の石もみじ公園は紅葉が盛りを迎える。天然氷を使ったかき氷は、夏の長瀞を代表する人気グルメだ。
来年は、博物館の前身・秩父鑛物(こうぶつ)植物標本陳列所の開設から100年の節目を迎える。学芸員の小林まさ代さんは「これまでの展示の成果を観光にも生かしていきたい」と話す。 (久間木聡)
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