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朝日を浴びて、色鮮やかな石鎚山の紅葉=愛媛県西条市で
西日本最高峰の石鎚山(愛媛県西条市)で7日、朝日に照らされる見事な紅葉を撮影した。色づいたナナカマドやベニドウダン、コメツツジなどが、一段と鮮やかに。その時、流れる雲が天狗岳をベールのように包み込んだ。雲も朝日に赤く染まり幻想的な光景に。千載一遇の瞬間だった。十数秒後には雲が消えて、穏やかな山肌に。紅葉が見ごろのピークを迎え、深まる秋の自然のドラマに胸が高鳴った。
石鎚山は、最も標高の高い天狗岳(1982メートル)と石鎚神社山頂社の立つ弥山(みせん)、南尖峰の3つのピークなどを総称する。細長い岩稜の山だ。富士山や立山など日本七霊山の一座であり、昔から山岳信仰の山として親しまれてきた。
一般的な登山コースは、車での登山に便利な土小屋コースとロープウェイを利用する表参道の成就社コースの二つが知られる。今回はご来光を見るために、ナイトハイクできる土小屋コースに。高知県のUFOライン経由で午前1時すぎ、土小屋の駐車場に到着。松山市から約3時間。人気の紅葉時期のため、すでに約30台を超える車が駐車していた。山頂までは全長4.6キロ。比較的緩やかな道で歩きやすい。二の鎖の手前で表参道と合流して急な道になるが、約2時間半の標準タイムで山頂に着いた。
瀬戸内海と太平洋が同時に望める山頂からの展望は絶景だった。鋭い岩峰の天狗岳が、天を突きさすような光景も素晴らしい。紅葉で彩られた山頂下を、南へ渡るヒヨドリの群れが数組通過した。絶景と探鳥を同時に楽しめたことで、登山の疲れも吹き飛んだ。また登りたいと思った。(堀内洋助)
【撮影データ】 ニコンD850 AF-Sニッコール24〜70ミリf2.8 125分の1秒 絞りF5.6 ISO400
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