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「文の京(みやこ)」ともいわれる文京区には、江戸時代初期から大名屋敷が立ち並び、現在でも史跡や庭園として愛されている。
水戸藩の中屋敷につくられた小石川後楽園もその一つ。水戸藩初代藩主の徳川頼房が屋敷内に築き、「水戸黄門」で知られる2代藩主の光圀が完成させた。都心に残る数少ない大名庭園として都民の憩いの場となっている。
国内外から多くの来園者が訪れていたが、新型コロナウイルスの影響で来園者は減少。
感染拡大防止のため今年3月から2カ月閉園し、その後、再開したが来園者は戻っていない。隣接する東京ドームシティのジェットコースターから聞こえてくる客の絶叫は、都心の庭園ならではの特徴だったが、閉園中はそれも途絶えた。同園サービスセンター長の西山礼美(れみ)さん(49)は「東京とは思えない静けさでした。異空間のようでした」と振り返る。
広々とした空間は3密を避けられ、最近は親子連れが増えているという。西山さんは「残暑が続くが、園内は涼しいです」と話す。 (砂上麻子)
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