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夏の水辺に舞う道後温泉のシンボル白鷺=愛媛県松山市の重信川で
愛媛県松山市の重信川でこの夏、中洲に舞い降りるコサギ。頭にある二本の冠羽と胸の飾り羽、白い翼が印象的。ダイサギを撮影中に、目の前に飛来した。その後、水辺で小魚などを採餌。白鷺は日本最古の温泉として有名な道後温泉のシンボルだ。白鷺とはダイサギとチュウサギ、コサギ、アマサギなど白いサギ類の総称。かつて何度も撮影した鳥だが、この夏改めて松山市内の白鷺の撮影に励んだ。
かつて、道後温泉は白鷺によって発見されたという伝説が残る。松山市役所のホームページによると、次のように記される。「足に傷を負った一羽の白鷺が岩間から出ている温泉を見つけ、足を浸したところ、傷が治り、元気に飛び去った。その様子を見ていた人が、不思議に思い入浴して、温泉が発見された」というのだ。現在は、道後温泉本館の屋根の上に翼を広げた白鷺のオブジェが飾られている。
東京・浅草の浅草寺で毎年4月に行われる祭り「白鷺の舞」も全国的に知られる。白鷺の装束で舞い、練り歩く。昔から悪疫退散のために奉納伝承されてきた。白い鳥たちに畏敬の念を抱いたのだろう。温泉と白鷺伝説とともに興味深い出来事だ。
かつて東京新聞に企画「探鳥」を約23年間で1078回掲載した。掲載回数ベスト1位は17回のダイサギ。白鷺は好きな鳥なのだろう。道後温泉のシンボルという伝説にも魅了される。これからも四国と松山市の白鷺の撮影に精進したいと思う。(堀内洋助)
【撮影データ】 ニコンD850 AF-Sニッコール500ミリf4E+TC-14E 3200分の1秒 絞りF5.6 ISO400
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