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夏木でエンゼルポーズするアオバズク=愛媛県松山市の石手川緑地で
愛媛県松山市の石手川緑地で7月中旬、エノキの枝でエンゼルポーズをするアオバズク。古木の青葉とコケに包まれて印象的だ。昼間はじっと休息していたが、突然に翼を持ち上げて尾羽を開くという大きな伸びをした。同時に眼も大きく見開いた。この姿が「天使の翼」のように見えることから、エンゼルポーズの愛称がついた。微笑ましい光景だ。野生が魅せる一瞬のドラマに胸が高鳴った。
アオバズクは夏鳥として、平地から山地の林などに渡来するフクロウの仲間。樹洞などで子育てをする。漢字は「青葉木菟」と書く。青葉が茂る季節に飛来することが名の由来という。夜行性なので、日が沈むころに「ホッ、ホッ」と鳴き、活動を開始する。餌はガやセミ、コガネムシなどの昆虫類やコウモリなど。全長は29センチ。
石手川河川敷にある緑地の林で毎年、子育てをするアオバズク。今年も5月下旬に渡来を確認した。樹洞のある営巣木は人気の遊歩道に隣接するため、人通りが絶えない。そのためか、人への警戒心が少ないようだ。ここはカラスが多く、声が聞こえると、大きく目を開き、声の方向に顔を向ける。
7月中旬、樹洞からひなが顔を出した。実にかわいらしい。フクロウの仲間は、巣立ち前後のころが一番フォトジェニックだ。巣立ちを確認するため連日7日間、日の出ごろに訪れた。巣立ちした場合、早朝は親と並ぶ確率が高いためだ。残念ながら、その朝は離れて枝に止まり、寄り添う親子の写真は撮れなかった。来夏に期待したい。(堀内洋助)
【撮影データ】 ニコンD850 AF-Sニッコール80〜400ミリf4.5〜5.6G 125分の1秒 絞りF5.6 ISO800
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