商品概要
夏の瀬戸内の島々に沈む夕日=愛媛県松前町の重信川河口で
愛媛県松前町の重信川河口で6月中旬、瀬戸内の島々に沈む幻想的な夕日に出会った。海面に反射する淡い光の道も印象的。夕焼け空にベールのような薄い雲が黄金に色を染めた。実に神々しい光景だ。その時、海岸を歩く二人がシルエットで浮かんだ。恋人や友達同士だろうか。二人の点景と夕日の競演に胸が高鳴った。千載一遇の瞬間に魅了された。
夕日が沈む島は山口県の屋代島。島の町名は周防(すお)大島町で、別名「周防大島」とも呼ばれる。島までの距離は約30キロ。瀬戸内では淡路島(兵庫県)と小豆島(香川県)に次いで3番目に大きい島だ。瀬戸内海には島の数が727もある。
重信川河口は、美しい夕日スポットとしても知られる。夏の夕日は山口県の島々に沈むが、秋から冬(10月下旬から2月中旬)は大分県方面の海面に沈むため、太陽の蜃気楼現象の一つ「だるま夕日」が見られる。瀬戸内の気象が美しい夕焼け雲を発生させて、絶景を演出する。1934年、雲仙(長崎県)と霧島(鹿児島県)とともに、日本初の国立公園に指定された。瀬戸内は歴史的にも風光明媚な地域なのだ。
この一枚は、世界的に貴重な珍鳥クロツラヘラサギを6月中旬、連日夕方に重信川河口で観察していた時に撮った。同河口は松山市と松前町にまたがり広範囲。今回は松前町側から撮影した。夏の夕日は松山市側では地理的に、建物が邪魔をして見られない。これからも貴重な河口干潟で、美しい夕日と様々な野鳥を撮影したい。(堀内洋助)
【撮影データ】 ニコンD850 AF-Sニッコール600ミリf4+TC14E 1000分の1秒 絞りF8 ISO400
注意事項