フォトサービス　Z-114 2018年11月7日 白糸の滝(静岡県富士宮市)

商品概要

しぶき浴び虹の下

静岡県富士宮市の白糸の滝で一日朝、雲の切れ間から光が差し込み華麗な虹のアーチが見られた。ほんのり紅葉が始まった溶岩の崖から流れ落ちる湧水が美しい。滝つぼではアオサギが魚を狙っていた。滝と虹、鳥が描く幻想的な光景に魅了された。白糸の滝は高さ約二十メートル、幅約百五十メートル。馬てい形に広がり、富士山の雨水や雪解け水を集めて流れ落ちる全国的にも珍しい湧水の滝だ。一九三六(昭和十一)年、国の名勝および天然記念物に指定。その名は、白い糸を垂らしたように流れ落ちる景観から。富士山麓は数多くの湧水で知られる。山梨県側では富士五湖、忍野八海など。静岡県側では白糸の滝、猪之頭湧泉、柿田川など。雨や雪による膨大な量の天水は地表から姿を消し、伏流水となって山麓に湧き出す。この日は午前八時に到着。虹はまだ小さく、残念ながら十分ほどして雲が隠してしまった。それから待つこと約二時間。厚い雲の切れ間から光が差し込んだ。水しぶきのスクリーンに名画を描いたような見事な虹が現れ、展望台の観光客から歓声が上がった。　紅葉の見ごろは、富士宮市富士山世界遺産課によると「例年は中旬から下旬だが、今年は少し早くて今週から中旬まで」という。

紙面より一部抜粋(2018年11月7日発行 東京新聞)

プリントサイズ・価格・送料