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天使に祈りを一砂と光の道
香川・小豆島の土庄(とのしょう)町にある海に出現する砂の道「エンジェルロード」を6日朝、訪ねた。最大の干潮時に到着すると、干上がった海底が広がり、大きな浜のように見えた。待つこと約3時間。潮が満ちてきて、道らしい光景に。その時、冬の日射しがきらめく光の道が瀬戸内海に並んだ。運が良かったのだろう。二つの道の競演に魅了された。まもなくして道は海に消えた。エンジェルロードは4つの島(弁天島、中余島、小余島、大余島)を結ぶ砂の道だ。距離は約500メートル。潮の満ち引きで、1日2回ほど島がつながる砂州になる。神秘的な光景から「大切な人と手をつないで渡ると、願いがかなう」という話題が広がり、人気が高まった。有名なフランスのモン・サン=ミシェルと同じ。「トンボロ現象」という。土庄町商工観光課のホームページに、1年間のエンジェルロードの潮見表が掲載されている。最大干潮時刻を中心に前後2〜3時間ずつ砂の道になる。観光案内所によると、「道のできるころと道が消えるころが見ごろ」という。道らしく見えるからだ。訪れた日は最大干潮時から約3時間後が良かった。港に戻る途中、1996年に世界一狭い海峡としてギネス認定された土渕(どふち)海峡を訪れた。エンジェルロードから徒歩15分の土庄町役場前にある。土庄町の前島と小豆島本島に挟まれた海峡だ。川と見間違えるほど狭い。全長は2・5キロだが、最狭幅は9・93メートルしかない。記念に同役場が発行する横断証明書(1通100円)を購入した。なんと番号は16万9103人目だった。
紙面より一部抜粋(2018年1月11日発行 東京中日スポーツ)
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