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堂々と秋の夕富士
千葉県袖ケ浦市の袖ケ浦海浜公園で6日夕、東京湾アクアライン越しに富士山が望めた。距離は約110キロ先だが、くっきりと。南風が強く、空気が澄んでいたのだろう。海上には越冬で飛来したスズガモの群れが目立った。夕焼け空は黄色からオレンジに色を染めた。穏やかな晩秋の秀麗な富士山に魅了された。
同公園は海とふれあえる憩いの場として整備され2004年4月にオープン。広さは約8ヘクタール。高さ約25メートルの展望台がある。ダイヤモンド富士の撮影地としても知られる。以前、ダイヤモンド富士で訪れたが、残念ながら雲に隠れて見られなかった。今回は夕焼けがテーマだが、秀麗な姿を望めたことに心が癒やされた。ダイヤモンド富士は年2回、3月12日ごろと10月1日ごろ見られる。リベンジしたい。
夜になると、大気のもやが消えて、視界が良くなった。星空も美しい。ここからは東京湾が一望でき、「ちば眺望100景」に認定される。東京スカイツリーと東京タワー、都心のビル群、羽田空港など、海の上に浮かぶ都市の景観が異彩を放つ。その上を羽田空港に着陸する航空機が次々に通過して行く。南風の影響で、北側から向かう。夕景から夜景まで楽しめる絶好の撮影地だ。
22年前、東京新聞で写真企画「富士異彩」が1年間、86回連載された。私は毎週、取材班として富士山に通い続けた。幸いにも平成七年度新聞協会賞に。40才で一番働き盛りだったのだろう。夕焼けに浮かぶ富士山を見ると当時のことが懐かしく思い出される。
紙面より一部抜粋(2016年11月12日発行 東京中日スポーツ)
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