フォトサービス　Z-006 2015年7月24日 照ケ崎海岸(神奈川県大磯町)

商品概要

アオバトの海水浴

　夏の大波が岩礁に砕けた瞬間、波しぶきを浴びて飛び立つアオバトの群れ。数羽から数十羽がひんぱんに海水を飲みに飛来する。時には70羽以上にも。5月から11月まで続くが、7、8月が最盛期。日の出から午前中に数が多い。特に7〜8時台がピークに。夏の海とアオバトの群れがコラボする絶景に魅了される。
　この探鳥地は神奈川県大磯町の照ヶ崎海岸。大磯港の西側に位置する。1885(明治18)年に開設された日本初の海水浴場としても知られる。当時は泳ぐだけでなく、海水による温浴治療も兼ねていたという。戦後、港が建設され風景が変貌する中で、環境を保全するため1996年2月、アオバトの集団飛来地として同海岸は県の天然記念物に指定された。
　アオバトは留鳥または漂鳥として森林に生息するハトの仲間。全長は約33センチ。体は緑色で、雄は翼の肩の部分が赤紫色。山深い森に生息するので見ることは難しい。
　しかし、春から秋に丹沢山地から海水を飲みに飛来する同海岸では目の前で観察できる。北海道小樽市の張碓海岸や静岡県の浜名湖なども知られるが、ここの規模は日本一。そのため全国から大勢の観察者が訪れる。
　車で訪れる場合、西湘バイパス大磯港出口から1分。路上には駐車スペースがなく、大磯港県営駐車場へ。営業時間は午前4時〜午後10時。料金は1時間310円で、一日上限は1020円。
　同海岸は「関東富士見百景」にも選定され、箱根連山の右側のかなたに秀麗な姿が望める。4月と9月のダイヤモンド富士も印象的である。


紙面より一部抜粋(2015年7月24日発行 東京中日スポーツ)

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